---- 今日の風は何色?
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

毎年年末年始は関西へ帰るので、何らかの本を買って新幹線で
読むのを楽しみにしています。
(・・しかし、諸事情で福岡で年越しすることに・・・。まあごろごろしながら読んでいましたが。)

今年は、以前から気になっていた「プラグマティズム入門講義」にしました。
プラグマティズムを提唱したジェイムズと、デューイの著作の精読でもあります。
デューイは、教職をとる人は必須の人なので、昔読んだことはありましたが、
ジェイムズは未読でした。哲学書なので、敬遠していたのもあります。
でもカントやショーペンハウエルの著作(とはいっても全て読んだわけではなく、
比較的とっつきやすい永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫)、とか永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫)、等です)が面白かったので
こちらでじっくり読み込もうとしています。
ハンナ・アーレント「人間の条件」入門講義も最初挑戦しようと思ったのですが、別の著作
責任と判断 (ちくま学芸文庫)が難しすぎて・・・(><)
(でも、読み応えのある著作ではあります。自分の勉強不足のせいでわからないことも多いけれど、読んでよかったです)
何とか読みましたが、人間の条件はアーレントの大作なので、私のアタマでは厳しいかもと思って、立ち読みでとっつきやすかったプラグマティズムの方にしました。
アーレントより少し前の方だから、基礎もぐらぐらの私にはちょうど良いようにもおもいました。

が・・・。
 やっぱ、難しいっす(苦笑)

でもですね、「考えること」の大切さをこの歳になって改めて確認できたのは大きな収穫でした。
ここ最近、「何考えているの?」と思うような出来事にあうことも増えてきたので、これらの本を読むことは
自分にとって良いような気がしています。

スポンサーサイト

【2018/01/08 21:45】 | Books
トラックバック(0) |


久しぶりにいい本との出会いがあった、と思ったのですが・・・
新刊ではありませんでした(><)

頭が古いのか、なかなか新しい作家の本に手がでないです。
今回のもそう。
ユルスナール。名前は、須賀敦子さんの「ユルスナールの靴 (河出文庫)」で知っていたけれど、読むのは初めて。
短編なら・・と手に取ってみました。
不思議な世界、豊富な歴史や文学の知識がないと書けません。
また、翻訳の美しさにも久々に魅了されました。言葉がきらきらと輝いていて
新たな日本の文学にも思えます。
原文でも良いでしょうが、日本語の美しさと奥深さも素晴らしいです。
短編なので、初めてのユルスナールには良いです。
源氏物語についての物語もあり、日本人の私にはそこも興味深いものでした。


【2017/12/29 19:29】 | Books
トラックバック(0) |

福岡に来た年の事です。
今宿の海岸で、たくさんの「海藻」が打ち上げられていたので、
持って帰って
ベランダで干したら、恐ろしいことになりました・・(><)
野草とか干し野菜に凝っているので、海藻もできたらいいな、
と思って気軽に寒天にしたくて
持って帰ったのですが・・。
「磯の香り」みたいな良い感じではなく、水がたまってにおったような・・
すごいにおいになり、
流石に近所迷惑なので乾燥させるのをあきらめた事があります。
←それ以前に家族からなんで持って帰るの?とブーイング(笑)
わたしとしちゃあですな、少しでも家計の足しに・・と、理由づけしつつ、
ちょっと食べたかったんや~!

この本は、詳しくて、海藻も多くの種類、貝や魚も掲載されています。これを買ってから海藻を拾えば、
うまくできたかも・・と思います。また再チャレンジしようっと。
鹿児島の出版社なので、やや南にしかいないものもありますが、それでも九州にいる
磯にある魚介海藻は網羅しているでしょう。
もう一つ買っていた「九州発 食べる地魚図鑑」と並んで、スバラシイ本!



【2017/03/06 22:20】 | Books
トラックバック(0) |

何か変わった料理・・を提唱している本を読んでみました。
本職はケーキ屋さん(イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ)。洋菓子の世界ではとても有名な方らしい。
なのに何故食事の提案?なのですが・・・。
たまたまこの方のblogを見て、有名な料理研究家をコテンパンに書いているのにビックリ!
で、「日本一うまいケーキ屋」を名乗っているこの自信・・。
変わっているし、あまり客観性がない部分もあるけれど、なんか勢いのある文章が面白いのと、実際に納得行くまで
素材の吟味や味への追求が半端でないのがなかなか興味深いし共感する部分もあったので、
試しにこの「ルネサンスごはん」というのに挑戦してみることにしました。

料理の方法にまずビックリ。
 ・お米→洗わない
 ・ほとんど「いりこ」を入れる(ロールキャベツやカレーにも!)
 ・砂糖・みりんを一切使わない
 ・野菜は皮を剥かないし、灰汁もとらない
 ・電子レンジは絶対に使わない
 
写真でみた”ごはん”にはいりこが「コンニチハ」。
タイ米も入れるし、岩塩や昆布、オリーブオイル、果てはアーモンドまで入れて炊きます。

う~ん、かなり勇気のいる献立(笑)です。
最初はレシピどおりにごはんと味噌汁を作りました。
お味噌汁はいりこが入っていても違和感ないですし、美味しくできました。
次にごはん。
本当にできるのぉ~?と半信半疑でしたが・・・。

美味しい!!

出来上がる過程で香ってくるごはんのいい香り!
いりこも最初は驚くけど、魚臭もないし、気にならなくなります。うちは炊飯器の加減でレシピどおりだとやや固めになりましたが
それでも美味しい。子どももお代わり!
ツレ殿も、「濃いうまみや~。でもいりこはなぁ・・」とか文句言ってましたが(笑)、
「もう一杯」 お代わりしてました(笑)

ロールキャベツもいりこ入りですが、とてもおいしいものができました。見た目は地味ですが、味は華やかな味。
洋食はそう砂糖は使わないですけれど、和食は砂糖やみりんは使うので、この本には砂糖なしの肉じゃがのレシピがあり、
これを今度挑戦してみようと思います。
少々素材の代金が高いですし、この本が推奨している素材は手に入れにくいので、できる範囲の「ちゃんとした素材」のもので
細々と続けようかなあと思います。後は本職のケーキも食べたいけど、東京にしかないんだよなあ・・。送料は高いので、ツレ殿に買ってきてもらうしかないかなあ。

ちょっと最初はびっくりですけれど本当に美味しいですし、思ったより料理も難しくないし、是非チャレンジを!(シリーズ本を追加注文しちゃいました(^^)) 

FC2blog テーマ:料理 - ジャンル:趣味・実用

【2017/02/21 23:15】 | Books
トラックバック(0) |

コレクション日本歌人選は、古代から現代までの日本の歌・歌人(アイヌユーカラ、琉球おもろそうし含む)を
中学生から大人までわかりやすく解説しているシリーズです。
60冊全部は流石に買えないので、好きな歌人を少しずつそろえています。
好きな式子内親王や和泉式部は買ったのですが、意外にも良かったのが、平安時代前期(宇多天皇)に活躍した伊勢。

難波潟 短き蘆のふしの間も 逢はでこの世を過くしてよとや

百人一首でも有名ですが、他の歌もしみじみと、でもあまり感情の迸りもなく、上品。(でも新古今の時代のように技巧に走りすぎている感もなく、情感はあります)解説もわかり易いです(でも中宮を「天皇の奥さん」という書き方は「??」ですが・・。中学生向きだからか?)

いくつも秀歌はありますが、この中で珍しく、かつとても良かったのがこの時代と女性としては珍しい長歌が最も印象的でした。


 沖津波 荒れもみまさる 宮の内は 年経て住みし 伊勢の海人も
 舟流したる 心地して 寄らむ方なく 悲しきに 涙の色の 紅は
 我らが中の 時雨にて 秋の紅葉と 人々は おのが散り散り 別れなば
 頼むかげなく なり果てて とまるものとは 花薄 君なき庭に
 群れ立ちて 空を招かば 初雁の なき渡りつつ よそにこそ見め

宇多天皇中宮温子が亡くなり、その悲しみを仕えていた女房の代表として詠んでいます。
「舟流す=涙⇒時雨」、「涙の色=紅⇒紅葉」「夏(崩御した時期)から秋になったイメージ」など
を表現し、「雁⇒仕えていた者が去っていく悲しみ」と巧みな技巧で、かつ情感もたっぷりと
歌い上げています。
流れるようなリズム感もあり、もしかすると皆で読んで温子を偲んだのかもしれません。

FC2blog テーマ:**本の紹介** - ジャンル:本・雑誌

【2016/06/03 23:50】 | Books
トラックバック(0) |



突然ですが、昨今頑なな主張が増えてきた気がします・・大変抽象的ではありますが、日々の新聞記事の報道を見ていると、「頑なすぎる、極端すぎる」ような記事が多いです。世界情勢とか政治とか・・。よくわからないトンデモな人が政治リーダーになりそう、だとか・・。
色々、そうなる経緯や背景はありますけど・・。そういう自分も頑なになっているのでは?という不安ももちろんあります。
年とったせいか、話もループするきらいもあるし・・(><)

この世の中は「漠然した不安」と芥川風に言っちゃいますが、こうした風潮は歴史を見るとやはり多々あったわけで、
現在にいる我々は、それに負けちゃいかーん、と思います。これに抵抗?できる方法は、
「考えること」
だと最近思っています。そして、子供にも「考える」事を練習させてみること。
スマホやネット検索もいいけれど、自分もそうですが「考えなくなってきている」気がします。
世の中便利になり、人間は進化しているのか?
そう考えるのって、簡単に答えはでないし、そもそも答えってあるのか?
でも答えって一つではない。でも答えがないって、考える行為そのものが本当に無駄なことなの?
それがわかるのも、頭をほぐす第一歩。
今回紹介のはジャケ買い(笑)ですが、子供向けでなかなか良くできています。

もう一つ、これもジャケ買い(笑)
文字通り「練習帳」。ちょっと頓智が入っている感じかな~。親子でパズルかクイズ感覚で楽しめます♪
哲学がちょっと・・なら、こちらからもいいかも♪
(でもこどもの哲学はまいにち小学生子ども新聞の連載からなので読みやすいです)

いきなり大人向きですが、アーレントの著作です。こりゃあ難しい・・
ですが読み応えがあります。徹底的に考えましょうかね・・。私はアーレントのちゃんとした著作を読むのは初めてですが、
めちゃ難しい・・。でも人間の条件とかもっと難しそうだし・・。でも構造主義とか”考える”材料になりそうなので、この本の次に挑戦したいです。(「エルサレムのアイヒマン」の文庫化望む!です・・。これは、めっちゃ簡単にいうと「悪の陳腐さ」普通の人の「悪」について考察されているのですが、これはぜひ読んだ方がよいですね)

最後はやはり東洋。
考えすぎて柔らかくからまた固くなった頭をしっかりほぐしてくれます。老子大好き。(まあ老子ばかりもこれはこれで・・はは)
子どもが習っている合気道のお稽古の最後に論語を読む時間が少しあります。
論語も好きなのですが、「戦わない」合気道なら、老子とか荘子の方が合うんじゃないかな~と
思うのは私だけ?
まあ、「グローバル」が大っ嫌い(笑)な私からすると、子供にちゃんと論語を教えてくれる機会を
与えてもらって助かってますが♪(子どもの頭に入るかどうかは別ですけどね)

正直訳わからないスピリチュアルとか自己啓発を読む位なら、今回紹介の本ががおすゝめです。


【2016/05/06 22:08】 | Books
トラックバック(0) |

源氏物語の「源氏」最終巻まできました。
前巻「若菜」でどんでん返しの不幸があり、女三宮の出家、紫の上の病、柏木の死と続いた後の巻です。
今まで紫の上の死あたりまでさらっと読んでいたのですが、意外な発見が多々ありました。
 夕霧・・。
 かなりイタい人(>_<)だと判明。今まで地味だけどいい人だったのに・・。という感じです。
 そして今回の原文と解説で、花散里がかなり聡明な事も・・。いくつか現代訳の源氏も読みましたが
 ここまで詳細に理解できたのは、この原文と解説の丁寧さの賜物です。(訳もわかり易い!)
 英語の原文の理解はなかなかできることではないですが、古文ならこれだけの解説があれば同じ日本語ですし、
 絶対原文で読むことを薦めます!

 今最終巻の「幻」です。最後はもちろん知っている訳ですが、目が離せません。
 今のところ「宇治十帖」は読む予定はないです・・(好きではないので)。

次は枕草子のこのような古典セレクションシリーズがないかなと捜しています。
でもあるとしても教科書の参考書のような読みにくいものか、それを基にしたエッセイ。
まあこれも悪くはないのですが、ちゃんと原文とそれに即した解説が読みたいのだ。
やっぱり古典文学全集かな・・(源氏の古典セレクションは、古典文学全集を手に取りやすい価格と装丁で
作り直したものです。)

ですが、目的のものとは違うのですが、割と面白そうな本を見つけました。
専門家の解説なので作家の想像の翼説(これはこれで面白いですが今回は目的が違います)ではないのと、
一般向け講義を活字に起こしたものだそうで、良さげです。


FC2blog テーマ:**本の紹介** - ジャンル:本・雑誌

【2016/04/22 23:26】 | Books
トラックバック(0) |





何か久しぶりにちゃんとした(苦笑)小説が読みたくなり、短編はちょっと苦手なのですがモームの短編を読んでみました。やや古風な訳ですが、綺麗な日本語で読みやすいです。(有名な翻訳家らしい・・)
雨 Rain
 怖い・・怖すぎる、内容でした。モームは”イギリスのモーパッサン”と言われたりするらしいのですが、
うーん、確かに・・。
何とも言えない怖い内容でした。でも私が読んで連想したのは、ホーソンの「緋文字」。
キリスト教の何とも言えない排他的なものを感じます。(内容は同じ悲劇でも緋文字の方が
救いがありますが・・)
赤毛 Red
 こちらもある意味怖いけど・・。何とも言えない作品でした。前半の美しい展開がロマンティックすぎるので、最後がすさまじい・・。
 前半の描写が綺麗なので、余計後半が生きます(これ以上はネタバレ(^✖^))

ちょうどこんな英文精読本が出ているのをみて、、最近、仕事でとーっても!英語に苦しんでいるので(毎日のようにgoogle翻訳と格闘だ!トホホ)、衝動買い(苦笑)。というか、表紙の装丁のカッコ良さ!と、「赤毛」を対訳兼精読兼英文学に役立つ兼新しいモームの翻訳決定版で読めるというすごい渾身の本に痺れました~!
表から開くと「赤毛」英語全文があり、細やかな精読の解説。後ろから開くと翻訳版と作者モームの解説、「赤毛」の解説があり、贅沢な内容です。単純な対訳が多い中、これはすごいです。
この作者さんは、最初に上げた本の翻訳者の方のお弟子さん格の方のよう。(とはいっても御歳は召しておられますが)
文章もわかり易く丁寧で、言葉に品があります。頭に入るかは別にして(苦笑)、初心者でも読んでいて楽しいです。
「翻訳ができる」とは、日本語の言葉・薀蓄もできないと良い翻訳はできませんよね・・。
日本語も危うい私は、反省しきり・・、はは(><)
今は、まだ”精読中”で、翻訳決定版は敢て読んでいません。最後の楽しみにしています。
(というか、この"Red"を見て、中野さんの赤毛を読んだんです(^^))
最後に唯一の童話。子どもも良く読んでました。
こちらの絵は、武井武雄さんでエキゾチックで綺麗。
雨、赤毛と南方の話が続いたので、こちらの童話も南方で〆ます。

こっちも精読できるかな~。(童話だから簡単、とは思っていませんが「赤毛」より短いから
いいかも。)原文はProject Gutenbergとかで手に入るかな・・。

【2016/01/20 21:02】 | Books
トラックバック(0) |
お料理の本は、大好きです。
写真を見て、「おおー!!」と思ったら、作りたくなります。(ビジュアル派)
だから写真がある料理本が好きです。
本当に作る用も兼ねているのもありますが、「見て楽しむ」料理本という趣味の領域の本も多々あります。

いままではどちらかというと、精進料理とか外国語のだけど写真が綺麗な料理本とかでした。
でも最近は、写真に陰影のある料理本が気に入ってます。





 出版社は違いますが、
 同じ著者のです。写真が綺麗で特にスパイスの方は
 暗い写真なのに、オシャレ
 ちなみに完全ビーガン・ベジタリアン料理です。

 "MODOKI"の卵そぼろ(MODOKI)は、子供の給食で
 文字通り”もどき”で作ったのですが、本物みたいで
 しかもそれっぽい味でおどろきでした。




 初めて開けた時、料理本の「陰影礼賛」ってあるんだ・・。"
 と、思いました。
 料理本ですが、料理本らしくないgastronomie な料理本です。
 写真集、という感じ。

 でも、とても美味。
 果物を料理に使う本は少ないのもあって、
 重宝しています。




 買いたてほやほや。
 これも趣味的な本ですが、
 色々挑戦してみる予定。
 意外ですが、あまり奇をてらった
 内容でないのが好印象。



きちんとした料理本もないこともないですが、ほとんどが「しばらくしたら絶版やろ~」というような
本ばかり(笑)です。
上にあげた本も好きな人は好きですが、万人受けしないだろうし。
お料理・薬膳・世界の食文化と料理が好きなので、マニアックな世界のが好きなんですね、結局は。



【2015/09/18 21:29】 | Books
トラックバック(0) |
fc2blogで使っていたamazonのアフィリエイト機能がなくなり、すっかり不便になってしまいましたが・・、
amazonの機能からタグを生成してリンクを貼るという手間でなんとか表紙紹介できました。

源氏物語は、古くは与謝野訳、谷崎訳、円地訳・・と、そのほか色々な作家さんが訳されています。
最近は現代的な訳もあり、全部の方のは読んでないですが、色々好みはあれ、面白い物語であることは間違いないです。
でも、でもですね、何か違うんですよね。表現が間違っているとかではなく、現代の訳と平安時代と何か一枚壁がある気がしていました。
もちろん自分の読解力のなさもあるのですが・・

そう思っていると「香と日本人」という本をみつけました。その中で源氏物語の事がありました。
源氏物語には当然「香」の描写があるのですが、その描写を読んで目からウロコでした。

賢木の帖です。敢て原文のみを記載します。

 風 はげしう吹きふぶきて、御簾のうちの匂ひ、いともの深き黒方にしみて、名香の煙もほのかなり。
 大将の御匂ひさへ薫りあひ、めでたく、極楽思ひやらるる夜のさまなり。

「黒坊」は冬の高貴な香の名前で藤壺の中宮のいる御簾から漂っている香。最後に「大将(源氏)のたきしめている香りを混ざり合い、えもいえぬ極楽のような夜(世をかけている:極楽は素晴らしい香りが漂っていると考えられていたそう)のようでした」
と、書かれているのですが、実はこれは藤壺が急に出家して源氏が茫然自失になっているところです。
「極楽のような香」に包まれているのに二人は地獄の苦しみを負っている。源氏は藤壺を永久に失った、という事になります。
翻訳だと説明調になりがちですが、原文を読むとその説明がない分「黒坊」=冬の香、極楽=>罪を負っている源氏と藤壺の反対の言葉、で昔の人はわかった、という事になります。源氏のショックな気持ちはその前にある突然の藤壺の出家で書かれているのでここは、「黒坊」「極楽」がキーワードで十分二人の「寒さ、辛さ」表現されている、ということでした。
なるほど・・。
(「香と日本人」にはほかに梅が枝にでてくる香についても色々面白い考察があり、なかなか面白い本でした。)

極楽と心の中の地獄、の描写について書かれているのに驚き、ちょっと原文を読んでみたい・・と思ったのですが、注釈だけでは辛いし、全部ある角川文庫は良いのですが、少々小さすぎて見にくいしな・・と、躊躇していたら、古典セレクションシりーズを発見。
字は大きいし、注も丁寧だし、訳も横にあるので少々忙しいですが、読み比べながら進むことができます。
現代訳ではイマイチ掴めなかった源氏の気持ちや動きがここでよりわかるようになってきました。古典文法を覚える気はないので、気楽に進めるのもうれしい(自然に覚えられたらいいな~という野望はありますが(笑))
あとは漢文の知識が相当ないと、注なしで読むのは辛いかも。ですが反対に注が細かいから、原文で意味を理解しながら楽しむことができますね♪ あと、例えば「桐壺」で白楽天の長恨歌の事が出ていましたが、
巻末に長恨歌の全訳がついていて、スバラシイ!と感激しました。




【2015/09/16 22:44】 | Books
トラックバック(0) |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。