蛍と万葉集と気候変動
2008 / 07 / 11 ( Fri )
昨日付けの朝日新聞の連載「歴史に探る気候変動(中)」の中で面白い、というか意外な内容が書かれていました。
「万葉集には殆どが主題の歌がない」らしいです。調べてみました。すると「生き物歳時記」というHPに一首長歌が載っていました。これだけなのかな・・。

この月は 君来まさむと 大船の 思ひ頼みて 
いつしかと 我(あ)が待ち居(を)れば 黄葉(もみちば)の 
過ぎて去(い)にきと 玉梓(たまずさ)の 使ひの言へば 
なす ほのかに聞きて 大地(おおつち)を 炎と踏みて 
立ちて居て 行くへも知らず 朝霧の 思ひ迷(まと)ひて 
杖足らず 八尺(やさか)の嘆き 嘆けども 験(しるし)をなみと 
いづくにか 君がまさむと 天雲(あまくも)の 行きのまにまに
射ゆししの 行きも死なむと 思へども 道の知らねば ひとり居て 
君に恋ふるに  音(ね)のみし泣かゆ 

  −−作者不詳 万葉集 巻十三 三三四四

どうも防人の妻の挽歌のようです。色々調べてみましたが確かにこれだけなのかなぁ・・しかも明日香(当時の政治中心地)ではなく、違う地方の歌(防人ですからね・・)ですね。
なす」はほのかにの枕ことばらしいです。昔の言葉ですが、妻の嘆きが伝わってきます。
平安時代もの光と「魂」と繋げて詠った歌(和泉式部)があるので、その考えは万葉集からなのかもしれません。(こちらの場合は「生霊」ですけど・・)

もの思へば 沢のも我身より あくがれ出づる魂かとぞみる  −−和泉式部

以前の事についてブログに書いていますが、平安時代は源氏物語や枕草子、歌でもはあるので、勝手に万葉集の時代でも詠われていると思っていましたが、意外や意外、でした。
でもそれは「温暖化」に関係しているというこれまた意外な話、でした。

が歌に多くでた十世紀(平安時代)は、洪水が多発しており、そのせいで田畑が拓かれ農地ができた。そしてが生息しやすい環境が増えて、歌にも詠われるようになった、らしいです。
洪水が増えた=雨が増えた→温暖化。だそうです。(まあ単純図解ですけれど)
研究が進んで、古代の日本は、

氷河期→縄文時代(温暖化)→弥生時代〜古墳時代初期(寒冷化)→古墳時代(少し温暖化)→飛鳥時代〜奈良時代(寒冷化)→平安時代(温暖化)→鎌倉時代(寒冷化)

という周期だそうです。なるほど〜。之を読んで思いだしました。飛鳥時代は大陸との交流が盛んで、渡来人も多く居ました。確かこの頃渡来系の倭漢(やまとのあや)氏の邸宅跡に「オンドル」という韓国では今もある床暖房の機能がついていた、というのを読んだ事があります。飛鳥時代が「寒冷化」していたのなら、オンドルは暖かくていいでしょうね・・。でもどうして「オンドル」が廃れたのかと思っていたのですが、倭漢氏の勢力が落ちた云々もあるでしょうが、平安時代が温暖化なら不要になるでしょうね。これもちょいと納得。

話を戻して、新聞によると
「現代の温暖化は人為的な要因が大きいと考えられるが、古気候が注目されるのは「気候変動のメカニズムは巨大で実験ができないから」」だそう。
つまりは古気候を調べるのは、「現在の温暖化の段階を知ること」になるです。これがわかって全て解決!ではないでしょうが、「既に一線を越えてしまったのか。それともまだ戻ることが可能なのか。学べるのは過去しかない。」という事なんですね。 
つまりは温故知新か・・。(丁度福田首相も地球環境がテーマのG8サミットで言ったとか言わなかったとか・・)

自然科学関係でも古気候は注目されているようですが、勿論歴史の研究でも役立っています。
新聞の中でありましたが、最澄や空海など高僧が出、そして終末思想などもあいまって割りと信心深い?時代でしたけど、これも異常気象との関連があるようです。この当時長雨や洪水、噴火、疫病、飢饉が頻発していました。こういう不安が人々を信仰へ駆り立てる一因となったのでは?という考えです。確かに・・。

ともあれ、今騒がれている「地球温暖化」もう戻れるのでしょうか・・?それとも、戻れない・・?
海面上昇で国が無くなったりしたらえらいことですが、個人的には冬暖かいのは好き、なんですけ・・ど・・。あ、でも四季がなくなるのはいやだ・・。そんな問題じゃないなあ・・。
私は温暖化も心配ではありますが、それより「ヒートアイランド現象」何とかしてーと思っています。これこそ人々の努力で温暖化ストップより早く何とかなりますからね。(京都は酷いんですわー・・)
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