---- 今日の風は何色?
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fc2blogで使っていたamazonのアフィリエイト機能がなくなり、すっかり不便になってしまいましたが・・、
amazonの機能からタグを生成してリンクを貼るという手間でなんとか表紙紹介できました。

源氏物語は、古くは与謝野訳、谷崎訳、円地訳・・と、そのほか色々な作家さんが訳されています。
最近は現代的な訳もあり、全部の方のは読んでないですが、色々好みはあれ、面白い物語であることは間違いないです。
でも、でもですね、何か違うんですよね。表現が間違っているとかではなく、現代の訳と平安時代と何か一枚壁がある気がしていました。
もちろん自分の読解力のなさもあるのですが・・

そう思っていると「香と日本人」という本をみつけました。その中で源氏物語の事がありました。
源氏物語には当然「香」の描写があるのですが、その描写を読んで目からウロコでした。

賢木の帖です。敢て原文のみを記載します。

 風 はげしう吹きふぶきて、御簾のうちの匂ひ、いともの深き黒方にしみて、名香の煙もほのかなり。
 大将の御匂ひさへ薫りあひ、めでたく、極楽思ひやらるる夜のさまなり。

「黒坊」は冬の高貴な香の名前で藤壺の中宮のいる御簾から漂っている香。最後に「大将(源氏)のたきしめている香りを混ざり合い、えもいえぬ極楽のような夜(世をかけている:極楽は素晴らしい香りが漂っていると考えられていたそう)のようでした」
と、書かれているのですが、実はこれは藤壺が急に出家して源氏が茫然自失になっているところです。
「極楽のような香」に包まれているのに二人は地獄の苦しみを負っている。源氏は藤壺を永久に失った、という事になります。
翻訳だと説明調になりがちですが、原文を読むとその説明がない分「黒坊」=冬の香、極楽=>罪を負っている源氏と藤壺の反対の言葉、で昔の人はわかった、という事になります。源氏のショックな気持ちはその前にある突然の藤壺の出家で書かれているのでここは、「黒坊」「極楽」がキーワードで十分二人の「寒さ、辛さ」表現されている、ということでした。
なるほど・・。
(「香と日本人」にはほかに梅が枝にでてくる香についても色々面白い考察があり、なかなか面白い本でした。)

極楽と心の中の地獄、の描写について書かれているのに驚き、ちょっと原文を読んでみたい・・と思ったのですが、注釈だけでは辛いし、全部ある角川文庫は良いのですが、少々小さすぎて見にくいしな・・と、躊躇していたら、古典セレクションシりーズを発見。
字は大きいし、注も丁寧だし、訳も横にあるので少々忙しいですが、読み比べながら進むことができます。
現代訳ではイマイチ掴めなかった源氏の気持ちや動きがここでよりわかるようになってきました。古典文法を覚える気はないので、気楽に進めるのもうれしい(自然に覚えられたらいいな~という野望はありますが(笑))
あとは漢文の知識が相当ないと、注なしで読むのは辛いかも。ですが反対に注が細かいから、原文で意味を理解しながら楽しむことができますね♪ あと、例えば「桐壺」で白楽天の長恨歌の事が出ていましたが、
巻末に長恨歌の全訳がついていて、スバラシイ!と感激しました。




【2015/09/16 22:44】 | Books
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